JFA DREAM 夢があるから強くなる










選手に求めてきたことは強いマインドを持てということ。ゲームを左右する譲れない部分です。 反町康治 U-23日本代表監督

反町 康治 U-23日本代表監督 北京オリンピック直前特別インタビュー

2008年7月14日
取材・文:木ノ原 句望

──いままでのオリンピック代表チームと違って、今回のチームには海外組が出てきましたが、海外経験得る選手が増える反面、チーム招集が難しかったこともあるのでは?

 確かにそれはいままでなかったことですね。でも最終的には、海外に出て修行してくることがこのチームに還元できると思っていたので、それは全然悪い話ではないと思っています。それだけ、日本もサッカーが発展してきたという言い方もできますし。
 彼らは刺激を受けて帰ってきているので、当然、悪くはなっていません。所属クラブのプレーコンセプトもあるので、クラブの試合を見ると心配になることもありましたが、こちらで集めてやると、本来の調子以上のものを出してくれていている。そうなれば、やっぱりメンバーに選びます。
 それは森本も同じです。ケガでずっと呼べなかったこともあったし、シーズン最後の方はクラブの残留争いもあって大変だっただろうけど、それもカバーできて、しかもトゥーロン大会に参加してもらえたというのは、こちらにとっては大きなプラスでした。

──この2年間、選手に最も強く求めてきたことはどんなことですか?

 ドイツのワールドカップの反省材料として、強いマインドを持っているかどうかです。「俺は選ばれて当然」、「俺は選ばれていないからそっぽを向いていいや」というのでは、一つのチームとしてはいいことではないという、その反省をもとに、そうしたマインドの部分をずっと言い続けてきたつもりでいます。それが「情熱をくれ」という言い方になるんですけど、パッション(情熱)が必要であると。それと、代表に選ばれたことに対する日の丸をつけることの重み、責任感、プライド。これは必ずミーティングのときにいろいろな言い方をして話しています。

──それはオリンピック代表メンバーの選考基準でも最初に挙げた要素でしたが、そこが基本中の基本になると?

 暑い中で試合をやっていると、そういう気持ちを持っていないと最後の1分でへこたれてしまいます。でも、その1分がゲームを左右するかもしれない。譲れない部分です。

──予選突破のあと、今年に入ってチームは成長したように感じますが?

 そうですね。今年になってから、一回原点に戻ってやるという考え方もこちらにあったのですが、脱皮して新しいチームになったという感じがします。脱皮して成長している間にトゥーロンという大会があって、それによってかなりチームは成熟できたと感じています。
 チームとしてどう戦うかというのはずっと話してきています。それをもう少し具体的に話したりビデオを見させたりして、「こうやればこういういい成果を得られる」ということを常に言っているのだけど、選手の志が高いのか、そういうのをうまく表現してプレーできるようになりました。いままでは言っていることを全部鵜呑みにしていたわけだけど、「それは当然のことだ」と捉えつつ、しかも自分の良さも出せる。そうした部分が出てきた。これは今までにない部分だったかもしれません。

──それは選手の年齢に伴う成長ということもあるのでしょうか?

 あの頃を見ると、みんな仮の姿でしかなかった。今はもう全然違う。今回はなおさらでしょう。(直前合宿には)もっと目の色が変わって集合することになるでしょう。楽しみにしています。