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女子サッカーレポート
北京オリンピックだって夢じゃない〜なでしこチャレンジプロジェクト〜(08.02.08)

 なでしこチャレンジプロジェクトが2月4日〜7日、磐田スポーツ交流の里ゆめりあ(静岡・磐田市)で行われ、女子代表予備軍とも言える選手らがなでしこジャパンとの合同トレーニングに臨んだ。
 なでしこチャレンジプロジェクトは、まさになでしこジャパンの予備軍とも言える有能なプレーヤーを選出しトレーニングキャンプを行うもので、昨年度から開催されている。今回は全国から22名の選手が招集された。
 東アジア選手権へ向けて合宿を行っているなでしこジャパンとの合同トレーニングでは、昨年中国で開催されたFIFA女子ワールドカップ2007の課題から、おもに“フィジカルフィットネス”と“観ることの重要性”をテーマに、フィジカルテストから始まり、観ることを意識したボールコントロール、1対1、4対4、5対5、7対7のゲーム、紅白ゲーム、ポジション別のトレーニングなど様々なプログラムが組まれた。
 昨年は初めての試みということもあって、“なでしこジャパン”を意識し過ぎ、代表選手に対して緊張や遠慮が見え隠れしていた。今回は、代表選手を“ライバル”として捉える選手の姿を目にすることができた。ミーティングでは吉田弘監督やコーチ陣からの檄もあった。「なでしこジャパンの監督やコーチ陣が勢揃いしているこの場はアピールのチャンス。今やらなくて、いつやるんだ!」。あらためて現状を自覚した選手たちは翌日からの練習により一層の気合いを入れていた。 
 ここに集まっているのは、全国で最もなでしこジャパンに近いタレントたち。フィジカルテストの種目によってはなでしこジャパンを上回る記録も出た。
 北京オリンピックの選手登録の書類も記入した。チャンスは確実に目の前にある。なでしこジャパンとトレーニングすることを喜ぶのではなく、メンバーに入っていないことを悔しがらなくてはならない立場。2年目に入り、プロジェクトのカラーも着実に選手たちに浸透してきたようだ。
 とはいえ、トレーニングではあらためて実力差を感じてしまう瞬間もある。「やっぱり代表選手はパワーが違う。1-1の時でもあたりが強いのではじき飛ばされてしまう。これは自分のチームでの練習では考えられないことです。足りないところはまだまだたくさんあるけど、ボールに対する読みの部分は間違っていないと感じたので、ここで吸収したことをチームに戻ってももっとトレーニングしていきたいと思います」とは奥田亜希子選手(スペランツァ高槻)。北京オリンピックまではあと半年。まだまだチャンスはある。自身の長所、短所を見極め、しっかりと目標に向かってレベルアップしてほしい。
 プロジェクト期間中には指導者講習も行われた。招集メンバーの所属チームを中心になでしこリーグからは1部リーグ、2部リーグ全てのチーム代表者が参加し、レクチャーやトレーニング見学を通して強化ビジョンを共有した。
 このプロジェクトは、チャレンジメンバーの強化・育成もさることながら、なでしこジャパンの佐々木則夫監督にとって幅広く選手を把握できる機会であり、なでしこジャパンにとっては虎視眈々と代表の座を狙う若い力を目の当たりにし、気を引き締め直す機会となる。今後、日本の女子サッカーの底上げと活性化に直結するプロジェクトへと成長していくことになるだろう。

(文/早草紀子)