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女子サッカーレポート
前年度覇者日テレ・ベレーザが白星発進〜Plenusなでしこリーグ開幕〜(08.04.18)

 Plenusなでしこリーグが4月12、13日、全国各地で開幕した。リーグ4連覇を目指す日テレ・ベレーザはホームで東京電力女子サッカー部マリーゼを迎えた。
 降り続いていた雨は上がったが、冬に逆戻りしたかのような厳しい寒さの中、今シーズン開幕のホイッスルが鳴った。
 日テレ・ベレーザはホーム・多摩市立陸上競技場に東京電力女子サッカー部マリーゼを迎えた。なでしこジャパンのみならず、各世代の日本女子代表を抱えるベレーザの全員が揃ったトレーニングは一ヶ月に満たない。そんな状況下で「一番調子のいい選手を起用した」(松田岳夫監督)というメンバーは、左サイドバックに南山千明が入り、永里優季、亜紗乃姉妹が初めてスタメンに名を連ねた。
 対するマリーゼは昨年ディビジョン2の戦いを制して1年でディビジョン1へ返り咲き、この日を迎えた。2月の東アジアサッカー選手権でなでしこジャパンに復帰した丸山桂里奈を中心としたスピードある攻撃が身上。GKには新人の天野実咲が抜擢された。
 最初にチャンスを掴んだのはマリーゼ。4分、ゴール前での混戦からこぼれたところを丸山が挨拶代わりのシュートを放つ。その4分後には今度はベレーザがマリーゼゴールに襲いかかる。大野忍の強烈なシュートはGK天野がはじくが、ベレーザはこぼれ球をしっかりとキープし、最後は澤穂希がヘッドで中へ折り返す。しかし、これはシュートまでは至らなかった。
 互いに譲らず、まずは五分と五分の立ち上がりとなった。その後も一進一退の攻防は続くが38分、ベレーザに大きなチャンスが生まれる。澤が素早くボールをはたいてゴール前に通そうとするが、走り込んだ永里(優)にはわずかに及ばない。つながれば1点という絶好のシーンだった。
 0-0のまま試合は後半へ。51分、後半頭からピッチに立った荒川恵理子が魅せる。GKの位置を見て放った荒川のループシュートがクロスバーを直撃。そのボールを拾った澤がさらにゴールを狙うがGK天野が阻止した。マリーゼはここまで集中した守備でリーグ随一の攻撃力を誇るベレーザを抑えてきた。しかし63分、一瞬の隙が生まれてしまう。パスを受けた荒川が一旦後ろへ戻し、南山のクロスに飛び込んだ澤がスルー。ボールは奥で待つ永里(亜)の前へ。「何とか触ろうと思って足を伸ばした。入っちゃったって感じです(笑)」と振りかえる永里(亜)のゴールで、ベレーザが貴重な先制点を挙げる。追いつきたいマリーゼは中盤で鮫島彩、田原のぞみがポジションチェンジを繰り返し、隙あらば前線へのビルドアップを試みるなど、互いにバランスを取りながら効果的に動き回ると、中村真実はタメを作りながらゴール前へ絶妙な配球を見せ、また上辻佑実のロングパスなどからもゴールを感じさせるプレーが飛び出す。しかしベレーザも荒川が自陣深くまでボールを追って戻り、澤が気迫溢れるスライディングを見せる。一方のベレーザもマリーゼの徹底した守備の前に追加点を挙げることが出来ず、タイムアップ。1-0でベレーザが重要な開幕戦を制した。
 一定の手応えを掴んだマリーゼと攻めきれなかったベレーザ――試合終了後の選手の表情は対照的なものだった。「まだ完全にシステムがフィットしている状態ではない。もっと上げて行かないとダメですが、まだ初戦ですから。ここからです」とは澤。スコア以上に多くのことを掴んだ開幕戦となった。
 他会場ではTASAKIペルーレが後半に大谷未央のハットトリックを含む5得点を挙げて伊賀FCに圧勝、他に浦和レッズレディース、湯郷ベルがそれぞれ勝利を手にした。

(文/早草紀子)