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女子サッカーレポート
オリンピックに出場するライバル国が集結〜Peace Queen Cup 2008〜(08.06.20)

 北京オリンピックまで2ヶ月を切り、本大会出場国は実戦レベルでの調整に力を注いでいる。今回は北京オリンピック出場国が多く参加しているPeace Queen Cupでのライバルたちの現況をレポートする。
 Peace Queen Cupが6月14日から韓国の水原で開催されている。この大会は2年前にも韓国で開催されており、世界の強豪が参加するということで注目されている。今大会は2グループ4チームに分かれてグループリーグを戦い、各グループ上位1チームが決勝へ進出する。開催国の韓国をはじめ、アメリカ、イタリア、オーストラリア、ブラジル、ニュージーランド、カナダ、アルゼンチンと、豪華な顔ぶれ。このうち、北京オリンピック出場国は5ヶ国。アメリカ、ニュージーランドは日本と同じグループだ。オリンピック本大会まであと1ヶ月半に迫り、同大会出場国にとってはハイレベルな実戦で戦力を試すことができる。その他の国もチーム作りの土台を世界レベルの戦いの中で構築できるとあって、この大会はそれぞれが戦力、戦術を試す絶好の場となった。
 予選リーググループBではアメリカvsブラジルというFIFA女子ワールドカップ決勝トーナメントのような好カードも見られた。前回のアテネオリンピックの覇者であるアメリカは、その後の世代交代の波を乗り越え、オリンピック連覇に照準を合わせている。
 このアメリカとブラジルとの一戦は互いに若手を多く起用し、その感触を試すメンバー構成ではあったが、試合巧者のアメリカの魅力とブラジルが身上とする切れのあるスピードが随所に見られ、質の高いサッカーが展開した。結果は、ブラジルの豊富な運動量とスピードに苦しめられながらも、アメリカがセットプレーからRodriguez Amyのゴールで勝利した。その後も持ち前のパワーで難なく勝ち星を重ね、決勝へ駒を進めた。
 アメリカと並んで、日本が北京オリンピックで対戦するニュージーランドはグループA。朝鮮民主主義人民共和国が調整不足を理由に出場を辞退したことから、急遽白羽の矢が立った。対外試合の設定に苦しんでいたニュージーランドにとっては渡りに船。思いがけず国際試合3連戦が舞い込んで来た形となった。このチームはもともと若い世代が多い。優勝候補に上げられるカナダとの対戦ではそれが仇となったのか、GKが退場となり、DFのKristy HILLが代わってGKを務めるという珍しい場面も見られた。しかし、この大会で課題を出し切ったという印象で、ここからどこまで修正できるかがカギとなるだろう。
 日本が先のAFC女子アジアカップを戦ったように、ライバルたちも対外試合をこなしながら調整を続けている。この大会を視察した佐々木監督は「アメリカはやっぱり攻守において“個”がしっかりしている。ニュージーランドは若い分、勢いがある」と、この時期の状況を考慮に入れつつ対戦国の大枠のイメージは掴んだようだ。
 このあと、アメリカはなんと本大会でもあたるノルウェーとの親善試合に臨む。日本は、7月24日(神戸)にオーストラリアと、29日(国立)にアルゼンチンとキリンチャレンジカップ2008〜ALL FOR 2010!〜を戦う。北京に向けてこれが最後の強化試合となり、その後、戦いの地・北京へ飛び立つことになる。オリンピック本大会まで約50日。いよいよカウントダウンが始まった。

(文/早草紀子)