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女子サッカーレポート
「なでしこVision〜世界のなでしこになる〜」〜2008年度の重点施策〜(08.06.27)

 本年度第2回理事会にて「なでしこVision〜世界のなでしこになる〜」の2008年度女子委員会重点施策が発表された。
 「なでしこVision〜世界のなでしこになる〜」は昨年、日本女子サッカーに携わる全ての人に向けて掲げられた共通の目標である。サッカーを日本女性のメジャースポーツにする、なでしこジャパンを世界のトップクラスにする、世界基準の「個」を育成するという主なテーマがあり、その実現のために様々な取り組みが行われている。今回は発表された2008年度重点施策の中でも重要度が高いとされている「中学生年代の環境作り」にスポットをあて紹介する。
 中学生年代のトレーニング環境の不備が原因で女子サッカー人口がこの時期に激減してしまう。そういった問題点についてはかねてから懸念されていた。しかし、トレセン活動や指導者の育成も含めて努力がなされてきた結果、少しずつではあるが登録人口は増えてきている。しかし、他競技に並ぶ程の数字にまで伸びていないというのが現状だ。小学生年代は男子に交じってプレーする女子は毎年増加傾向にある。現在なでしこジャパンを牽引する澤穂希は小学生時代、日本代表で活躍する中村憲剛とともに府ロクSCでプレーしていた。当時澤は男子の中でもレギュラーに定着していたという事実からもわかるように、男子と一緒にプレーするということは決して非現実的なことではない。こういった環境はその後の成長に良い影響を与える。男子とプレーすることで磨かれたスピードや技術はなでしこジャパンを目指す上で重要なファクターとなっているのだ。それを中学生年代でも取り入れ、現在はその年代の女子も男子の大会に出場することができるようになった。女子単独チームの創出も促しながら、現場側もこういった状況を認識し、男子チームであっても女子の受け皿となれるよう、これまで以上に積極的な働きかけが必要だ。
 また、全日本ユース(U-18)女子選手権などで中学生年代の活躍する姿から改めて実感するのは、サッカー環境が整っているチームは飛躍的に伸びるということだ。Jリーグの下部組織やクラブチーム、中学校のサッカー部などしっかりとしたサッカー環境があれば、タレントは確実に育つのである。本年度の重要施策ではJリーグや都道府県・各地域サッカー協会との連携を密にし、「市区町村に一つ、女子チームを!」という目標に向けて、サッカーの指導者及び場所などの充実を図ることも盛り込まれている。
 「約束の年」である2015年、そのとき現在の中学生年代は20歳前後になっている。なでしこジャパン入りしていても不思議ではない年齢だ。そしてなでしこジャパンとしてはFIFAランキング5位という目標もある。だからこそ、この年代のタレントの確保・把握は、今後の女子サッカーの発展において最重要課題なのである。さらに、その下の年代では今年初めてU-13日本女子選抜が選出され、ベトナムでAFC U-13ガールズフェスティバルに参加するなど新たな試みも始まっている。「世界のなでしこになる」ために、日本女子サッカーのチャレンジはこれからも続く。

(文/早草紀子)