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ウィークリーコラム

 Jリーグも第6節を終え、各地で熱い戦いが繰り広げられています。現在、上位を走るのは、ストイコビッチ新監督率いる名古屋グランパス、2位に鹿島アントラーズ、3位にはアジア王者の浦和レッズと横浜F・マリノスの2チームが続いています。
 一方、フットサル日本代表も、FIFAフットサルワールドカップの出場を決めるAFCフットサル選手権を目前に(5月11~18日)、5月1日、4日にそれぞれ兵庫、東京でフットサルウクライナ代表との壮行試合に臨みます。
 さて、今週の本コラムは、川淵キャプテンが混戦模様のJリーグとフットサルへの期待を語ります。

「This is the Football!」~鹿島の強さに圧倒~

 Jリーグ第6節の鹿島アントラーズ対浦和レッズの試合を見て、つくづくサッカーという競技の難しさを痛感しました。いやぁ、本当に、サッカーってわからないものですね。
 4月13日に埼玉スタジアム2002で開催されたこの一戦。結果は2-0で浦和が勝利しましたが、鹿島のレベルの高さが際立っていて、内容からみたら鹿島に軍配があがった感じですね。守備の組織、攻撃の組み立て、動きの量、ミスパスの少なさ・・・シュートもコーナーキックも浦和を上回っていましたし、ゴール前の決定的な場面も鹿島のほうが多く、全ての面で秀でていました。 “詰め”が少し足りなくてゴールにはなりませんでしたが、その“詰め”も甘いというより、運がなかったというもの。勝利の女神がそっぽを向いてしまったとしか言いようがなく、鹿島としては悔しさだけが残る試合だったと思います。
 サッカーでは、勝てる戦いをしたにもかかわらず勝運に恵まれなかったチームに対し、「This is the football.」と言って讃えることがあるんです。今回の鹿島の戦いぶりは、まさに「試合に勝って、勝負に負けた」という典型だったと思いますね。
 とにかく、今シーズンが始まって、というか、昨シーズン後半からの試合を含めても、鹿島は最高の出来だった。本当の意味で、最強チームになったと思う。昨年より一段とたくましくなったし、鹿島のこの戦い振りに触発されたチームも多いのではないでしょうか。
 浦和は、チームとしてまだ機能していないところがあって、前半は、「引き分け狙いか!?」と思ったくらい。今回、闘莉王がトップ下に入った初の布陣だったので、多少、慣れなかった部分がありましたね。それでも、浦和が先取点を上げられたのは、闘莉王の“読み”が当たったから。あの正確なロングパスが、唯一、この試合で鹿島の守備陣を慌てさせました。普通、あの場所からだとパスも慎重になると思うんですが、前線の味方に対してあれほど余裕を持たせるなんて大したものだと思いますよ。
 前半は鹿島に押されっぱなしの試合でしたが、後半、永井が入ってからは攻撃的に。彼は日本人選手にしては珍しく、ドリブルとパスにおいて良いセンスを持っている。それと、GK都築のファインプレーも今回の勝因の一つに挙げられるでしょう。GKがつきまくると、相手チームはネガティブになってしまうものなんですよ。今回の鹿島にそれはなかったけれど、都築の守りが光っていました。第2節の名古屋グランパス戦、彼のパスミスで2点目を入れられて負けてしまいましたが、あのミスを補って余りある活躍だったと思いますね。代表入りも期待できるんじゃないでしょうか。
 浦和も昨年の悔しさがあったので、このタフな試合を制することができたのでしょう。今回の試合ほど、守備の集中力を切らさないことの重要性を実感したのはなかったはず。優勝が懸かった大一番というような試合では特になんですが、90分途切れない集中力が勝利を大きく引き寄せるものなんですね。
 それにしても、素晴らしい試合だった。浦和が本来の強さを取り戻したところで、もう一度、両者の対戦を観てみたい。もっと高レベルなゲームが見られるはずです。
 これだけ良い試合をJリーグで見られたのは、Jリーグがいい方向に進んでいる証。こういった試合が増えていけば、十分、世界のトップリーグに伍していけると思いますね。
 第5節、6節で浦和が勝ち、上位に食い込んできたことでJリーグ全体が混戦模様の体をなし、益々面白みが出てきました。名古屋グランパスもストイコビッチ監督が就任してから快進撃を見せていますし、横浜F・マリノスや京都サンガ、ガンバ大阪も注目です。サポーターの皆さんにとっては固唾を飲んで観るゲームが増え、気を抜けない日々が続きそうですね。

フットサル日本代表、2度目のアジア制覇を狙う

 5月11日からAFCフットサル選手権がタイで開催されます。フットサルは、アジアではイランが抜きん出ていて、7回大会まではイランの牙城を崩せずにいました。2006年にウズベキスタンで開催された第8回大会で、フットサル日本代表が初めてイランを制して初の王者に。しかし、昨年日本で行われた同大会では、悔しいことに、またしてもイランに王座を引き渡してしまいました。雪辱に燃える日本は、今回も必勝の構えで臨みます。
 そのAFCフットサル選手権を前に、1日と4日、それぞれ兵庫と東京でフットサルウクライナ代表との壮行試合が行われます。ここで勝って弾みをつけ、本番では持ち前のスピードを生かした試合運びで、アジアトップを目指してほしいと期待しています。
 現在、フットサルの登録人口は、12万7000人を超えており、未登録の愛好者を入れると、全国に200万人いるとも言われています。JFAに登録することによって、各地で行われている大会に参加でき、そういった地域の大会で勝ち進めば、JFA主催の全国大会に出場することができるので、是非、プレーをしている人には登録してもらい、さらなるステージを目指してほしいと思っています。
 トップレベルは昨年「Fリーグ」(全国フットサルリーグ)が開幕、8チームでリーグ戦を行っていますが、全国各地で、Fリーグ入りを目指して活動しているチームも多いのではないでしょうか。
 フットサルは、危険なプレーが禁止され、交代も自由。10人集まればゲームができ、女性も子どもも気軽に参加できることから、インドアスポーツの中では、性差や年齢差なく楽しむことができ、人気のスポーツとして広まっています。 観るスポーツとしても非常に面白い。先月、代々木体育館で行われたPUMA CUP全日本フットサル選手権の決勝戦を観に行ったのですが、息つく間もないほどの早い展開で、迫力もスリルも満点!Fリーグができて、毎週、強いチーム同士がリーグ戦を戦っているわけだし、チームも十分な練習を積んでいるから、個人技も戦術も飛躍的に向上しています。少し前までは、偶然つながったっていうようなパスが多かったけど、今は、ちゃんと狙い通りの攻撃ができているので、そういう意味でも、今回のAFCフットサル選手権はこれまで以上に“強い日本”を示すことができると思います。
 今年のFIFAフットサルワールドカップブラジル大会(2008年9月30日~10月19日)からアジア枠が3から4に増えました。FIFA理事を務める小倉(純二、JFA副会長)によると、アジア各国の協会の関係者らが異常に盛り上がっているらしい(笑)。上位のイラン、日本のほか、ウズベキスタンやキルギス、タイ、オーストラリアも力をつけていますので、油断はできません。日本としては優勝してFIFAフットサルワールドカップの出場権を手にしたい。それに、ワールドカップの決勝トーナメントもこれまでの16チームから20チームと出場チームが増えましたから、可能性もさらに高くなりました。非常に楽しみです。
 フットサルの壮行試合は、1日(木)に兵庫のワールド記念ホールで19:20に、4日(日・祝)は東京・代々木体育館で14:00にキックオフします。是非、会場に来ていただき、迫力の試合を間近で体感してほしいと思っています。

※AFCフットサル選手権壮行試合の情報は、こちら