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トピックス

2012/08/07

五輪メダル確定で「感無量」と、なでしこ監督

ロンドン・オリンピックで8月6日の準決勝でフランスから2-1の勝利をもぎ取り、決勝進出と男子の1968年メキシコ大会以来となる五輪メダル獲得を確定させた、なでしこジャパン日本女子代表チームの佐々木則夫監督は、激戦を勝ち抜いて手にした結果に「感無量です」と語った。

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北京オリンピックで準決勝まで行きながら、そこから2連敗で4位に終わってメダルルを逃して以降、日本女子代表チームは今回のオリンピックでのメダル獲得を目標に歩みを進めてきた。
「北京五輪からここまで選手たちは頑張ってきた。なでしこも、フランスの選手も、本当に勝とうという意欲が伝わってくる試合だったが、少しの差でなでしこジャパンの方が勝ったのかと思う。今日の勝利は本当に感無量です」と、佐々木監督は感慨深げに話した。

前半32分にFW大儀見、後半4分にMF阪口が、いずれもMF宮間の正確なFKに合わせてネットを揺らし2-0のリードを奪った。しかしその後はフランスの猛反撃に遭い、交代出場のFWルソメルに後半76分に1点返され、さらに3分後にPKであわや同点という場面を作られたが、相手がPKを外す幸運にも恵まれ、GK福元と最終ライン中心で守備を固めて凌ぎ切った。
佐々木監督は、「消耗戦になったが、選手はよく耐えて頑張った。強豪国相手に、辛抱強くやってくれたことに尽きる。相手のセットプレー、特に2番の選手の対応を警戒して、阪口と熊谷選手が連係して対応するように、この二日間、ミーティングと実戦でトライした。正確なチャンスを与えなかったのは非常によかった」と守備を評価し、さらに「ブラジルとフランスという違うタイプの相手をしっかり見計りながら戦ってくれた。そういうところがすごく成長した」と評価した。
特に好セーブを連発してチームを救ったGK福元を、「神さまに見えています」と称賛した。

その一方で、2-0リード以降の展開には、「2-0が一番危ないということは選手たちに伝えたが、守り切れるだろうという思いが出た。カウンターに出たときにはもう少し押し上げたかったが、思いのほか、後ろが重かった」と、改善の余地があることを示した。
また、試合開始前に主将の宮間がチームを鼓舞したことに触れて、「素晴らしいみんなと、素晴らしいウェンブリーという舞台に立てて、すごくうれしいという感動を選手に率直に伝えてくれた。一人一人の思いもそうだったと思う。それに火をつけた。僕もウェンブリーで、まさか監督として立てるなんて思ってもいない喜びだったので、僕も宮間の思いと一致してグッときました」と話した。

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この4年間の取り組みで北京大会との一番の違いを訊かれて「強豪国とかなり覆う試合をできた。ワールドカップを含めて、その後も、アメリカとい素晴らしいチームに何戦もやっていただいて、こういう経験が選手たちを成長させてくれた」と振り返った。
9日の決勝はそのアメリカとの対戦になった。昨年のワールドカップ決勝の再戦でもある。

佐々木監督は、「闘志をもって、自分の力、仲間の力、そして監督の力も信じて戦ってほしい」と言い、「日本では夜中の放送に、数多くの人たちに応援していただいている。決勝は勝つか負けるか分からないですけど、精いっぱい日本の皆さんに応援していただいて、感動するような試合を日本に伝えたい」と話した。
会場で観戦したJFA大仁会長は「よく頑張ってくれた。その一言に尽きる。ああいう状態の中で最後まで崩れなかったというのは、世界チャンピオンとしてやろうという気が最後まであったのだと思う。非常にうれしい。男子も、この試合が刺激になってやってくれるのではないかなと期待している」と話した。

MF澤は「自分がずっと目標にしてきたオリンピックのメダルという夢がかなったと思う。本当にうれしい。でも、人間は欲が出てしまうので、メダルに満足することなく、やっぱりここまで来たら、一番輝く色の金メダルを目指して頑張りたい」と言った。

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昨シーズンフランスリーグでプレーしたDF鮫島は、「フランスは『ここ』という試合のときには、見たこともないようなパワーを出してくるので、ああいうふうに本当に点を取るぞというパワーを持ってきたときには、また他のチームとは違った恐怖感があった」と振り返り、「個人的には、この準決勝という舞台でフランスと戦えて、また結果が出せたことは、すごくうれしい。あとはチームメイトのこの五輪に対する思いも知っている。ここで自分たちが次に進める分、自分たちが頂点に立てるように、彼女たちの分も戦いたい」と語った。
この日大活躍のGK福元は、「本当に厳しい試合だったですけど、次に進めることができてとてもうれしい。(相手のシュートの嵐にも)絶対に守ってやろうという気持ちだった。北京五輪だけではなく、いろいろな思いがあって、本当にたくさんの自分を大事にしてくれる人の支えがあって、ピッチに立てていると思うので、次の試合も感謝の気持ちをピッチで表現できるように、いい準備をしたい」と話した。

MF宮間は、「本当にみんなの背中が頼もしくて、みんなを誇りに思うと同時に、自分がここに立てることも誇りに思う。今日はFKに合わせる選手、それ以外の選手の気迫というのもすごく感じた」と振り返り、「まず決勝に立つという目標に向かう準備はクリアできたと思うので、明々後日の試合では、今まで以上に人生をぶつけたい」と意気込んだ。

文:木ノ原 句望